「結婚相談所に入会したけれど、思っていたのと違った……」
「途中で退会したら、支払ったお金は戻ってくるの?」
結婚相談所は決して安いサービスではないので、途中退会を考えたときに一番気になるのが「お金」のことではないでしょうか。
結論からお伝えすると、結婚相談所は契約途中でも解約できる場合があり、支払い済みの費用が一部返金されることもあります。
ただし、「途中退会すれば残りのお金が全部戻ってくる」という意味ではありません。
確認したいのは、
- 契約から何日たっているか
- すでに活動を開始しているか
- どこまでサービスを受けているか
- 契約総額・契約期間はいくらか
- 契約書では中途解約についてどう定められているか
です。
また、一定の条件を満たす結婚相手紹介サービスは、特定商取引法の「特定継続的役務提供」の対象になります。
対象となる契約では、法定書面を受け取った日から数えて8日以内ならクーリングオフができ、その期間を過ぎても契約期間中であれば中途解約できるルールがあります。
婚活アドバイザー響子「辞めたいけれど、払ったお金が全部無駄になるのかな」と思うと動きづらいですよね。
まずは退会を申し出る前に、契約書と現在の利用状況を確認してみましょう。
この記事では、途中退会したら返金されるのか、クーリングオフとの違い、解約金の考え方まで、できるだけ分かりやすく整理します。
- 結婚相談所は途中退会できるのか
- 途中退会すると返金されるのか
- クーリングオフと中途解約の違い
- 特定商取引法の対象となる条件
- 活動開始前・開始後の解約金の上限
- 返金額の考え方
- 退会前に確認したいポイント
- 解約トラブルになったときの相談先
結論|結婚相談所は途中退会できる?返金されるかは契約内容による


結婚相談所は、一度入会したら成婚するまで辞められないわけではありません。
特定商取引法の対象となる結婚相手紹介サービスでは、クーリングオフ期間が過ぎたあとでも、契約期間中であれば理由を問わず中途解約することができます。
ただし、返金額は人によって違います。
| 状況 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| クーリングオフ期間内 | 対象契約なら原則として無条件で解除 |
| 活動開始前 | 中途解約可能。事業者が請求できる損害賠償等には上限あり |
| 活動開始後 | 提供済みサービス分+一定額までを精算 |
| 月払い | そもそも返金対象となる前払い金が少ない場合もある |
| 一括前払い | 精算後に残額が返金される場合がある |
「途中退会=全額返金」でもなければ、「一円も戻らない」と決まっているわけでもありません。
いつ解約するか、どこまでサービスを利用したか、いくら前払いしているかで変わります。
結婚相談所が特定商取引法の対象になる条件


結婚相手紹介サービスは、一定の条件を満たすと特定商取引法の「特定継続的役務提供」の対象になります。
特定継続的役務提供とは、簡単にいうと、長期間利用する高額なサービスで「契約してしまったら絶対に辞められない」とならないよう、消費者を守るためのルールが設けられているものです。
結婚相手紹介サービスの場合、主な条件は次の2つです。
- 契約期間が2か月を超えること
- 契約総額が5万円を超えること
ここでいう契約総額には、入会金などを含め、契約で支払う金額全体が考慮されます。
オンラインでサービスを受ける場合でも、条件を満たせば対象になり得ます。
一方で、契約期間や金額がこの条件に当てはまらない場合は、ここで説明する特定商取引法上の中途解約ルールがそのまま適用されるとは限りません。
その場合も、結婚相談所独自の退会規定や契約条件がありますので、契約書面を確認してください。
参考:消費者庁「特定商取引法ガイド|特定継続的役務提供」
契約から8日以内ならクーリングオフできる場合がある


特定商取引法の対象となる契約では、法律で定められた契約書面などを受け取った日から数えて8日以内であれば、クーリングオフができます。
クーリングオフは、中途解約よりも消費者側の負担が少ない制度です。
- 理由を説明しなくても解除できる
- 違約金・損害賠償を支払う必要がない
- すでにサービスを受けていても、その対価を支払う必要がない
- すでに支払った代金は返還の対象になる
「もうプロフィールを作ってもらったからクーリングオフできないのでは?」と思うかもしれませんが、対象契約でクーリングオフが成立する場合、すでに提供されたサービスについても原則として対価を支払う必要はありません。
クーリングオフはメールなどでもできる
現在は、書面だけでなく電磁的記録でもクーリングオフを通知できます。
たとえば、契約先が認める方法に沿って電子メールや専用フォームなどで通知する方法があります。
メールなら送信済みメール、専用フォームなら送信画面のスクリーンショットなど、通知した記録を残しておくと安心です。
「8日を過ぎたから絶対に無理」とは限らない
例えば、契約書面に法律上必要な記載がないなど、書面に問題がある場合や、事業者から事実と異なる説明・威迫などを受けてクーリングオフできなかった場合は、8日を過ぎてもクーリングオフできる可能性があります。
「期限を過ぎたから終わり」と自分だけで判断せず、契約内容に疑問がある場合は消費生活センターなどへ相談してください。
8日を過ぎても中途解約できる


クーリングオフ期間を過ぎたら、もう辞められないわけではありません。
特定商取引法の対象となる契約なら、契約期間中は理由を問わず中途解約できます。
ただし、この場合はクーリングオフと違い、すでに受けたサービスの費用などを精算します。
ここからが「いくら返ってくるの?」という話になります。
活動開始前に途中解約した場合|自己負担は最大3万円が目安


まだサービスの提供が始まっていない段階で中途解約する場合、対象となる結婚相手紹介サービスでは、相談所が解約時に請求できる金額の上限は30,000円です。
たとえば、入会時に100,000円をすでに支払っていて、活動を始める前に中途解約したとします。
この場合、法律上の上限をそのまま当てはめると、
- 支払い済み:100,000円
- 解約時に差し引かれる金額:最大30,000円
- 返金される金額:70,000円以上が目安
というイメージです。
つまり、活動開始前なら、解約する側の負担は最大30,000円までで、すでにそれ以上支払っている分は返金の対象になります。
「10万円払ったから全部戻らない」というわけではありません。
ただし、これは制度を分かりやすくするための単純な例です。
実際の返金額は、契約内容や支払いの内訳などによって確認が必要です。
活動開始後に途中退会した場合|使った分+解約時の費用を差し引いて返金


すでに婚活を始めている場合は、活動開始前とは計算方法が少し変わります。
途中退会すると、支払ったお金がそのまま全部戻ってくるわけではありません。
基本的には、次の2つを差し引いた残りが返金の対象になります。
- すでに受けたサービス分の料金
- 20,000円または契約残額の20%のうち、低い方
ここで少し分かりにくいのが2つ目ですね。
「20,000円+残額の20%」を両方払うわけではありません。
20,000円と「残っている契約金額の20%」を比べて、安い方だけが上限になります。
| 契約残額 | 残額の20% | 解約時に加算される上限 |
|---|---|---|
| 50,000円 | 10,000円 | 10,000円 |
| 100,000円 | 20,000円 | 20,000円 |
| 200,000円 | 40,000円 | 20,000円 |
たとえば30万円を前払いしていた場合
分かりやすく、次のケースで考えてみます。
- 最初に支払った金額:300,000円
- すでに受けたサービス分:120,000円
- まだ受けていないサービス分:180,000円
残っている180,000円の20%は、36,000円です。
しかし、
20,000円と36,000円のうち低い方
を使うので、解約時に加算される上限は20,000円になります。
つまり、
120,000円(利用済み)+20,000円(解約時の負担)=140,000円
を差し引くイメージです。
すでに300,000円を全額支払っていたなら、
300,000円-140,000円=160,000円
となり、この例では160,000円が返金される目安になります。
言い換えると、
30万円払ったうち14万円を負担し、16万円が手元に戻ってくるイメージです。
ただし、これは制度を分かりやすく説明するための単純な例です。
実際には「すでに受けたサービス分をいくらと計算するか」などが契約によって異なるため、退会するときは相談所に返金額だけでなく計算の内訳も確認してください。
※これは制度を理解するための単純化した例です。初期費用のうち、すでに提供されたサービスの対価として認められる範囲などは個別契約によって異なります。実際の返金額を保証する計算ではありません。
「入会金は返金しません」と書いてあったら?
ここは少し難しいところです。
結婚相談所でいう「入会金」は、単純な入会手続きの費用だけとは限りません。
結婚相談所によっては、登録料・プロフィール作成費・初期サポート費などをまとめて「入会金」「初期費用」と呼んでいることもあります。
そのため、「入会金だから返金されない」と料金の名前だけで判断しないことが大切です。
まだサービス開始前で、特定商取引法の対象となる契約なら、入会金・登録料など名称にかかわらず、相談所が中途解約時に請求できる金額は最大30,000円です。
一方、すでに活動を始めている場合は、入会金に含まれる会員登録やプロフィール作成など、実際に提供されたサービス分として合理的な金額が返金額から差し引かれることがあります。
ただし、
「これは入会金なので、活動開始後は全額返金しません」
と、入会金という名前だけを理由に全額が返金対象外になるわけではありません。
途中退会するときは、
「入会金には何が含まれていますか?」
「そのうち、提供済みとして差し引かれる金額はいくらですか?」
まで確認しておくと安心です。
つまり、入会金は「必ず返ってこないお金」ではなく、その中身と、どこまでサービスを受けたかによって精算されると考えるとわかりやすいでしょう。
月払いなら返金がないこともある
「途中退会したのに返金がなかった」と聞くと不安になりますが、もともと大きな金額を前払いしていないケースもあります。
たとえば月会費を毎月支払う料金体系なら、退会時点で未利用分を前払いしていないこともあります。
その場合は、「返金がない=高額な解約金を取られた」という意味ではありません。
返金額を見るときは、まず自分が何をどこまで前払いしているのかを確認してください。
▶結婚相談所でかかる料金全体を確認する


成婚退会と途中退会は違う
もう一つ混同しやすいのが、「成婚退会」と「途中退会」です。
| 退会の種類 | 意味 |
|---|---|
| 途中退会 | 成婚以外の理由で活動途中に辞める |
| 成婚退会 | 相談所が定める成婚条件を満たして退会する |
成婚料がある相談所では、成婚退会すると成婚料が発生する場合があります。
一方、途中退会では成婚料は通常の成婚退会とは扱いが異なりますが、契約内容に従って利用済み料金や解約時の精算が必要になります。
▶成婚料が0円と有料で何が違うのかはこちら


辞める前に確認したい5つのこと


「もう辞めたい」と思ったときほど、一度だけ契約内容を確認しておきましょう。
契約日ではなく、契約書面を受け取った日を確認する
クーリングオフを検討する場合は、法律で定められた書面をいつ受け取ったかを確認します。
まだ8日以内なら、中途解約より先にクーリングオフの対象になるか確認しましょう。
契約期間と総額を確認する
特定継続的役務提供の対象となるかを確認するため、契約期間と支払総額を見ます。
すでに受けたサービスを確認する
プロフィール作成、写真撮影、面談、紹介、システム利用など、どこまでサービスを受けたか確認します。
活動開始後は、この「すでに提供されたサービス」が精算に関係します。
返金・解約金の内訳を書面で確認する
「返金は○円です」とだけ言われた場合は、
- 提供済みサービスはいくらと計算したのか
- 解約時に差し引かれる費用はいくらか
- 返金される金額はいくらか
を確認しておくと安心です。
本当に「退会」が必要かも一度だけ考える
今の結婚相談所自体が合わないなら、無理に続ける必要はありません。
ただ、辞めたい理由が、
- 少し婚活に疲れた
- 担当者と合わない
- 最近お見合いが成立しない
という場合は、休会・担当者変更・プロフィールの見直しなどで解決できることもあります。
一方で、相談しても改善されない、希望する相手に出会えない、料金やサポートが自分に合わないのであれば、乗り換えを考えるのも一つの方法です。



「ここまで払ったから、もう少し続けないともったいない」と思うこともあります。
でも、合わない相談所に時間まで払い続ける必要はありません。改善できることだけ確認して、それでも違うと思ったら次を考えてみましょう。
次の結婚相談所へ乗り換えるなら、先に退会しなくてもいい


今の結婚相談所を辞めて別の相談所へ移りたい場合、焦って先に退会手続きをする必要はありません。
まず候補の相談所で無料相談を受け、
- 今の不満が本当に解消できるか
- 自分の地域・年代でどの程度活動できるか
- サポート方法は合っているか
- 乗り換えた場合の総額はいくらか
を確認してから判断する方が安全です。
「今の相談所を辞めること」ではなく、次の相談所なら何が変わるのかまで考えてから動きましょう。
解約や返金でトラブルになったら消費者ホットライン188へ


次のような場合は、自分だけで判断せず相談することをおすすめします。
- クーリングオフを断られた
- 契約書の説明と請求内容が違う
- 高額な解約金を請求された
- 返金額の計算根拠を説明してもらえない
- 「絶対に退会できない」と言われた
- 強い勧誘や事実と違う説明があった
消費者庁の「消費者ホットライン188」に電話すると、地域の消費生活センターなどの相談窓口につないでもらえます。
相談するときは、
- 契約書・概要書面
- 料金明細
- 相談所とのメール・チャット
- 解約時の説明
などを手元に用意しておくと話が伝わりやすくなります。
結婚相談所の途中退会・返金についてよくある質問
まとめ|途中退会を考えたら、まず契約書と返金条件を確認しよう


結婚相談所に入ったあと、「やっぱり合わない」と思うことはあります。
そんなとき、「一度入ったから辞められない」「支払ったお金は全部諦めるしかない」と思い込む必要はありません。
一定の条件を満たす結婚相手紹介サービスには、特定商取引法によるクーリングオフや中途解約のルールがあります。
ポイントを整理すると、
- 対象契約なら書面受領から8日以内はクーリングオフを検討
- 8日を過ぎても契約期間中なら中途解約できる
- 活動開始前の損害賠償等の上限は30,000円
- 開始後は提供済みサービス+20,000円または契約残額20%の低い方が基本
- 実際の返金額は契約内容や利用状況で変わる
です。
そして、退会するか迷っているときは、「ここまで払ったから続ける」ではなく、この先も今の相談所で納得して活動できるかを考えてみてください。
改善できるなら続ける。
改善できないなら、次の方法を考える。
婚活で一番大切なのは、辞めないことではなく、自分が結婚に近づける場所で活動することです。
▶結婚相談所の料金全体をもう一度確認したい方はこちら


▶お見合い料も含めて料金体系を確認したい方はこちら


※掲載内容は2026年9月25日時点の消費者庁「特定商取引法ガイド」等の公開情報をもとに一般的な制度を説明しています。実際の返金額や法的判断は、契約内容・書面・利用状況などによって異なります。個別のトラブルについては、契約先や消費生活センター等へご確認ください。

















